焼き魚が食べたい

色々な方々の助けうを頂きながら、何とかケルン体育大学に入学することが出来ました。現在、ドイツにあるケルン体育大学で将来、サッカーの監督になる為に勉強しております。運動神経は中の下の下ぐらいです。右足はおもちゃです。食レポではありません。

黄色い血とアイデンティティ

 

 

はーい。2021年もあっという間に折り返しどころかもうすぐ10月がこんにちはしかけてますね。

 

 

早く大人になりてえなあ。なんて言ってた小学生時代の大野に今なら言ってやりたいです。学校終わりの帰り道でやる石蹴りでキャッキャ言えたのも、人のランドセルの鍵外してからの こっちから積極的にお辞儀する事で相手にもお辞儀させてランドセルの中身を全て大放出させたりして友達と爆笑してたのも、おもしろフラッシュ倉庫の動画で爆笑してたのも、モハメド・ジダンのプレー集を何回も見て何回も感動したのも、くそ遅いネット回線でお父さんと一緒に見たJ1・J2入れ替え戦甲府のバレーに6点入れられて呆然としたあの時間も 全てがかけがえの無いものなのだと。

 

 

そんなこんなで、現在既に26歳になった私大野もあっという間にドイツで3年半という月日を過ごしております。

 

この3年半で、思い描いてた自分より上手くいった部分もあれば上手くいかなかった部分、ゆっくりとですが自分の目標に向かって歩けていると感じる部分とまだまだだと感じる部分など、様々な経験を身体で感じております。

 

ドイツ生活にもだいぶ慣れ、電車が時間通りに来なくたって、市役所からメールを送った1ヶ月後に返信が来たって、電車が急に来なくなったって、そこそこ大きい怪我して今すぐ病院の予約を取りたいのに1番早くて2週間後って言われたって、電車が止まるはずの駅に止まらなくたって、何とも思わなくなりました。

 

 

 

そんな私、大野。最近Twitter上で回って来た元日本代表でありYouTuberの那須大亮さんの企画で『柏レイソルユース』に密着した動画を見ました。

 

 

動画内では、酒井監督率いるAチームと藤田コーチが率いるBチームの試合に向ける過程や試合の様子が撮られていました。

 

 

 

 

 

柏レイソル

 

 

 

僕にとっては1つのプロサッカークラブ以上の意味を持ってる特別なクラブです。

 

 

僕は小学校4年生から高校3年生までの9年間、色々な運や、親やコーチの多大なるサポートのおかげで有難いことに柏レイソルのアカデミーで色々なコーチや選手達からサッカーを学ぶ機会を得る事が出来ました。(ほぼベンチでしたが)

 

 

僕のサッカーにおける考え方やプレースタイル、日々の練習に取り組む姿勢や、サッカー選手としてあるべき姿や人間性

 

 

僕から見えるサッカーという景色の90%以上、僕のサッカーにおけるアイデンティティは、この9年間で出会ったレイソルアカデミーの素晴らしいコーチ達、選手達、ユースの応援に来てくれるサポーターの方達と過ごす中で培われて来ました。

 

 

毎試合、毎練習前に心と体の準備をする。ボールをオープンに置く。相手の矢印を見る。スペースを見る。惰性でプレーしない。プレッシャーを引き受ける。ボールを受ける前に仲間と繋がっておく。親に感謝して自分で自分の物は準備する。自立する。レイソルとしての誇りを持って行動する。練習後にすぐご飯食べる。

 

 

 

挙げたらきりがありませんが、この9年間で学んだ事が、僕にとっての "サッカー" というスポーツのベースであり、サッカーをプレーする上での基準点であり、今でもサッカーに魅了され続けている理由でもあります。

 

そして、大学卒業後も就職せず、親に無理を言って『ドイツでサッカーを学びたい』と言ってドイツへ飛び出しました。(理解してくれた親には頭が上がりません)

 

 

ドイツでケルン体育大学に通って学問的にサッカーを学び続けているのも、下部リーグでプレーヤーとしてサッカーを学び続けているのも、U-13のコーチとしてサッカーを学び続けているのも、レイソルアカデミーで出会った人達、特にレイソルアカデミーで僕にサッカーを教えてくれたコーチ達の影響を強く受けています。

 

 

あの時のコーチ達のサッカーに対する熱量、情熱、知識、姿勢、全てが僕の手本であり、レイソルに関わる者として、1人の人間として、黄色い血を流す者としてあるべき姿を教わってきました。

 

 

今でも、僕はレイソルの事を誇りに思っているし、僕は今でも黄色い血を流してると思っています。

 

 

 

しかし、8年前に流れていた黄色い血は、もしかしたら現代サッカーから見たらもう、薄く、色鮮やかでは無く、僕の知っている"黄色"では無くなっているのかもしれません。

 

 

スポーツ科学や栄養学、カメラやデータ分析の技術と質、コーチ・選手・サポーターの努力と質の向上に伴い 8年前と今のサッカーではサッカー選手に求められる身体的、技術的、戦術的(+精神的)能力・負荷が大きく進歩しました。

 

各選手の1試合における走行距離が伸びた後に、そこからスプリントの距離・回数が増えたり、キーパーやDFに求められる守備的・特に攻撃的タスクも増えたり、相手に合わせて配置を変えたり攻守における戦術を柔軟に変えたり、様々な角度からアプローチされる事で"サッカー"が急速に進歩していきました。

 

 

当時の色鮮やかな僕の中の黄色い血は、間違いなく今の"サッカー"から見たら、薄く、迫力に欠ける、何か味気の無いような黄色なのでしょう。

 

 

 

 

『現状維持は停滞』とは良く言ったもので、正しく僕にも当てはまる事であり、もっともっと成長する為には意図的に自分の色やアイデンティティを壊し新しく作り直す必要があります。

 

その過程では、今までの自分の中の"サッカー"を否定する事や、正反対のこと、苦しい事や受け入れ難い事も間違いなく沢山あり、決して楽しく気持ちの良い物ではありません。

 

 

しかし過去の素敵な時間に囚われていては、居酒屋のテレビの前でビールを飲みながら、『俺は高校生の時にあいつと試合して勝ったんだよ。』『あいつがこんなすごくなるなんて正直思わなかったな。』『当時のあいつと俺は正直そんな変わらなかったよ。』と周りに過去の栄光を話し続ける、自分の過去を押し付ける かっこ悪い自分になる事でしょう。

 

 

 

 

 

 

僕はプロサッカー選手にはなれませんでした。

 

 

 

 

 

悔しいけれど、紛れもないな事実です。

 

 

 

 

 

でも、僕はテレビの前で一喜一憂したいんじゃ無くて、テレビの中からサッカーを通して沢山の人を熱狂、感動させたくて、幸せにしたくて、僕が指揮してるチームをサポーターの皆んなが誇りに思ってもらえるようなそんな監督にいつかなりたくて、そんな思いや志を持ちドイツという国に新しい色や新たな僕のアイデンティティを見つけに来ました。

 

 

 

ひとつの色を知った上で、黄色を選ぶのでは無くて。赤や青や緑、黒や白や紫と色々な色を知って学んで混ぜ合わせた上で、最終的に自分なりの黄色を選べるように。

 

 

 

ドイツで色々な色を目で見て身体で感じて自分なりの黄色い血を流せるように。

 

 

そして、テレビの向こう側に行くその日が来た時に、既に頭も心も身体もファイティングポーズが取れているように。

 

 

 

そんなドイツに来る前に考えていて、今でも思ってる事を改めて再確認させてくれた今回の那須大亮さんのYouTubeでした。

 

 

他のユースや高体連の取り組みも面白いので是非。

 

これが『柏レイソルユース』に密着した動画です↓

https://youtu.be/IXBdh1h7mVE

 

 

 

 

 

 

でも、食のアイデンティティは全然混ぜたく無いです。120%純日本産で大丈夫です。

 

早く納豆卵めかぶオクラとろろ混ぜたやつ食べたい。